2007年04月06日
菊地成孔『聞き飽きない人々』と発売記念トークイベント@ジュンク堂新宿店
■以前学研からリリースされた「200CD」からのスピンオフ企画として出版された『聴き飽きない人々』。要するに「200CD」収録の対談をピックアップして大幅増補したものだ。「200CD」の時点では取り上げられた音楽ジャンル(ビターブラック、スイートブラック、ラテン、ポップス、クラシック/現代音楽、ジャズ)の全てにおいて「80年代はダメだった」という評価に落ちついたのだけど、今回の『聴き飽きない人々』で追加で収録された「アフリカ」の章では、「アフリカン・ポップスは80年代がピーク、というか80年代しかない」という驚愕の結論が。
■大量の音源について言及されてはいるけれども、ディスクガイドとしてまとめたページというのがない分だけ「200CD」に比べると実用性では劣る。こちらはあくまで「オモシロ音楽談義」を楽しむというのがメインだろう。もちろん、ディスクガイドを作成するために行った対談だから、ここに登場するディスクを拾ってくだけでも面白いとは思うけど。
■ということで4月5日(木)には発売記念イベントとして、「80年代は永遠にダメなのか?」と題してトークイベントが行われた。聞き手は元ユリイカ編集長の須川さん。ちょうど二人の年代が近いこともあって「80年代観」をかなり共有している模様で、なかなか盛り上がったのではないかと。
■もう何年も「来る来る」と言われていた80年代リバイバルだが、どうもこのまま永遠に来ないんじゃないかという話から、以下気になったキーワード
・Perfumeはたぶんこのままずっと来ない(チャート的には)
・若者たちの動物化を超えた退行ぶり
・雇用が悪いと顔つきが変わる
・現在の80'sリバイバルはあくまで音色レベルの話で、作曲技法には及んでいない
・アフリカン・パーカッションの音色と80年代レコードのサウンドとの親和性
等々。何年かしてからもういちど「結局80年代は来たのか?」という検証をしたいかも(笑)
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投稿者 junne : 2007年04月06日 18:35
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