« AIN'T IT FUN Vol.12 | メイン | 【新刊】レッグス・マクニール&ジリアン・マッケイン『プリーズ・キル・ミー』予約開始 »
2007年09月15日
円城塔『Self-Reference Engine』
■各方面で話題の大型新人デビュー長編。なるほどこれはすごい。「イベント」以降、時間の進み方がバラバラになってしまった世界を舞台にした短いエピソードの集積。「四次元」というのは我々三次元の存在には視覚的に想像することができないわけで、この本で実際に起こっている事態というのもうまく想像するのが大変難しい。
■が、時に衒学的に、時に思索的に、時にバカバカしくデタラメに、時に笑えて時に泣けるエピソードの数々は、理系出身者ならではのハードなSF的想像力も含めてなかなかに新人離れした筆力だと思う。こういうのが出てくるから小説は目が離せないってもんだ。
■最近、日本の音楽ってのは世界的に見てもかなり個性豊かで面白いのではなかろうかなんて思ってる(し、そう言ってるひとは少なくともぼくの周りには少なくない)のだけど、小説も案外そうかもしれない。もっと小説読まなきゃなあ。
Self-Reference ENGINE (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) 円城 塔 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
投稿者 junne : 2007年09月15日 13:44
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://noiznoiznoiz.sblog.jp/mt/mt-tb.cgi/124