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2013年07月29日
R.I.P. ミック・ファレン
■鳥居賀句さんのFacebookへの書き込みでDeviantsのMick Farrenさんが亡くなったことを知りました。7月27日、Deviantsのステージで倒れ、そのまま亡くなったとのこと。
■長いことアメリカ在住だった(自伝『アナキストに煙草を』はアメリカ行きの入国審査のエピソードから始まります。笑えるんですよ)ファレンさんですが、体調を崩したこともあってちょっと前にイギリスに戻っていたんですよね。とはいえちょこちょこライブをやったり、新刊『Elvis Died For Somebody’s Sins But Not Mine: A Lifetime's Collected Writing』も出たばかりだったりでそれなりに元気にやっているのかと思っていただけに、何か不意打ちをされたような気持ちです。
アナキストに煙草を (Garageland Jam Books) ミック ファレン 赤川 夕起子 メディア総合研究所 2009-11-05 by G-Tools |
■そもそも『アナキストに煙草を』はひょんなご縁で賀句さんからの紹介で出版することになったのでした。MC5ジャパンの赤川由紀子さんによる訳文は紹介された時点で既にほぼ完成しており、一読してあまりの面白さに大興奮した覚えがあります。
ファレンさんはデヴィアンツを率いてロンドンのアンダーグラウンド初期サイケシーンの顔役みたいな感じで活動していたほか、「IT」「OZ」といったアングラ新聞の編集者、「NME」等々ロックジャーナリストとしても重要な役割を果たしました。そのあたりも『アナキストに煙草を』にはしっかり描かれています。アングラコミックにかかわる訴訟とかで当局と戦った記述等、英国版『ローリングストーン風雲録』という趣。カウンターカルチャーに興味がある人には是非読んでほしい本です。
終始、一貫してシニカルなユーモアを忘れないところもいい。イギリス人だなーって感じがします。
■上記のような流れで刊行したものなのでぼく自身が本人と直接やりとりしたわけではないのですが、自分が担当した本の著者が亡くなるというのは初めての経験ということもあり結構動揺しております。日本版の表紙はギロチン工場のコジマさんにドクロとかキノコとかを描いてもらい、遠山香織姐さんに思いっきりサイケな感じにしてもらいました。ファレンさん本人もすごく気に入ってくれたと聞いています。
刊行時に本人を呼ぼうなんて話もあったんですけど結局いろいろあってポシャってしまったというかポシャらせてしまったのが悔やまれます。
■そういえば末期癌で闘病中ながらフジロックで不屈の姿を見せたウィルコ・ジョンソンもファレンさんと録音していますね。これ、かっこいいんですよね!
泥棒ヴァンパイアに御用心(VAMPIRES STOLE MY LUNCH MONEY) ミック・ファレン(MICK FARREN) CAPTAIN TRIP RECORDS キャプテン・トリップ・レコーズ 1998-06-15 by G-Tools |
投稿者 junne : 2013年07月29日 16:02
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