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2013年08月15日
短期集中連載「編集者が選ぶ本フェア」@ジュンク堂池袋本店 #4
■ということで本日はトークイベントです。せっかくだから選書に入れられなかった本のことも話せるといいなと思い、死ぬほど重い荷物を背負って出社しました。すでに疲れている……。選書NG本以外にも選んだ本の補足になる本などを持ってきていますが、なぜかミニコミの類が大量に。ついでに自分が作ったミニコミまで持ってきちゃいました。どこまで使うかわかんないけど。
ていうか経験上、こういうのは結局ほとんど使わない。Bollocks TVとかも持っていったけどかけなかった音源が山ほどあったりするしねえ。そのわりに肝心なのを忘れたり(苦笑)。ということで、今夜は池袋でお会いしましょう! まあ予約しなくても入れると思います。ぼくは早めに行って散財してるつもりだったのだけど、これ以上荷物増やしたくない気もしてきた……。
■引き続き選書NG本のご紹介。
『フランク・ザッパ自伝』
前回ご紹介した『ローリング・ストーン風雲録』なんかとも関連してくるんですが、60年代のカウンターカルチャーへの興味っていうのはなんだかんだで継続的にあるんです。MC5とか。で、ザッパの自伝を最初に読んだ時はたぶんぼくはザッパの音楽を聴く前だったんじゃないかな。名前は知ってたけど。たしか高橋源一郎の書評で興味を持ったのだと思う。
シモネタを含むおもしろエピソードと、歌詞検閲との戦いをはじめとしたシリアスな政治的姿勢が共存した、今思えばザッパの音楽そのものでもあるような本です。
フランク・ザッパ自伝 フランク・ザッパ ピ-ター・オチオグロッソ 茂木 健 河出書房新社 2004-02-07 by G-Tools |
湯浅学『人情山脈の逆襲』
湯浅学はすごい、というのは今さら言うまでもなく誰でも知っていることだが、すごく主観的かつ独断的なようで実はデータ的な知識もものすごく豊富に持っていて、しかも読ませる文体を持っているという、こんな人はやはりなかなかいないのです。これはたぶんぼくが初めて買った湯浅さんの単著(というかWikipediaによると最初の単著なのかしら。まあ単著自体そんなにたくさんあるわけではないが)。人物論集(ミュージシャンが多いがそればかりでもない)で、一個一個の文章はコンパクトだしそんなに厚い本でもないのだが、やはり読後感は濃厚の一言。とはいえこれも現在は入手困難だと思うので、まずは最近河出から続けて出た『音楽が降りてくる』『音楽を迎えにゆく』をどうぞ。
ラリイ・マキャフリイ『アヴァン・ポップ』
これはまあ卒論資料というかネタ本です(笑)。そもそもアヴァン・ポップという概念自体が当時は新鮮だったし、ロックや映画、アート、「スリップストリーム」と呼ばれる主流文学とジャンル小説の境界線などを一緒に扱う手法も当時は斬新で大いに影響されました。こういう仕事をしたいなあと思ったものです。
投稿者 junne : 2013年08月15日 14:30
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