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2006年01月12日

ウラジミール・ナボコフ『ロリータ』

元日に購入してからずっとこればっかり読んでいる。少なくとも小説は他には読んでいない(あ、プリーストは読んだのは去年の暮れなの)。

保坂和志が、小説を読む時にはその小説へのチューニングというのが必要で、一度ある小説にチューニングをあわせてしまうと他の小説を併読するのは大変だ、というようなことを言っていた(と、queequegさんが言っていた)。

で、ぼくは最近までそういうことはあんまりなかったんだけど、ここ一年くらいか、時おりそういう状態になることがある。あたりまえのことかもしれないけど、丁寧に読もうとするとどうしてもそうみたいで、ナボコフみたいにちょっとひっかりながらも惹きつけられてゆっくり読み進む、みたいな場合が多い。

こうなっちゃうと読書っていうのはもう楽しくてしょうがなくなってくるわけで、わずかな金額で何時間も何日も楽しめるんだからつくづく本ってのは安上がりな道楽だ(ってことは何度も書いてるけど、何度でも言いたい)。

その反面、そういう読み方をしてると読むスピードはどうしても遅くなるので積読本が溜まってしまいがちなんだけど、それはまあ仕方がない。今年は今までより丁寧に本を読むことを心がけたいな、と思う。ようやく小説の読み方が少しわかってきたのかもしれないから。

そうそう、あちこちで今月号の「新潮」の豪華執筆陣が話題になってて、実際ぼくも買ったわけだけど(例によって積んである)、みんなが言ってる「小島信夫・中原昌也・青木淳吾・福永信(アンド保坂和志の連載)」というところよりもぼくが楽しみなのは、若島正の「二重露出―『ロリータ』新訳の眩暈」というエッセイだったりするのです。

ロリータロリータ
ウラジーミル ナボコフ Vladimir Nabokov 若島 正


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投稿者 junne : 2006年01月12日 23:59

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