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2007年03月28日
ニューヨーク烈伝―闘う世界民衆の都市空間
■ニューヨークは、ぼくが今まで一番多くの回数訪れている外国の都市だ。初めて行ったのが98年だったかな。この時点ですでにジリアーニによるジェントリフィケーションは相当進んでおり、街のあちこちに警官が立っていて、特に怖い思いをすることもなかった。まあ、1~2週間かそこら滞在するだけの観光客にとってはそれはそれでありがたいことではある。
■が、それによってニューヨークから失われたものが確実に存在する。それは「文化」とか「刺激」とかいったある種「嗜好品」的なものだけではなく、より実際的な多くの問題をはらむ。家賃の値上げによって追い出される人々、とか(そして、これって現在東京に住む上でも見逃せない問題だと思うのだ)。CBGBの移転とか、Tonicも危ない、なんてのもそういう流れの中にある。
■高祖岩三郎『ニューヨーク烈伝―闘う世界民衆の都市空間』は、さまざまな人種・階級からなる民衆の闘争の場としてのニューヨークを描いた本。基本的に「ニューヨーク本」とかっていうのは「ニューヨークっていいよねー」で済んじゃうようなものが多い(偏見です)のだけど、この本は一味違う。いろいろと我々が学べる本だと思う。ABC No Rioの話とか、血が騒ぐことこの上ない。選挙の前に読んでおきたい一冊だ。実はこの本は図書館で借りて読んだのだけど、近いうちにちゃんと買います。
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投稿者 junne : 2007年03月28日 23:59
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