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2013年09月02日
最近読んだ本から
■8月に読んだ本をざっとご紹介。
■湯浅学『音楽を迎えにゆく』
音楽を迎えにゆく 湯浅 学 河出書房新社 2012-02-17 by G-Tools |
『音楽が降りてくる』に続く、湯浅さんの批評集。もちろん面白いのだがやはり何と言っても最大の見どころは大瀧詠一の章だろう。湯浅さんのナイアガラ時代が書かれた貴重な文章。
■小田 雅久仁『本にだって雄と雌があります』
本にだって雄と雌があります 小田 雅久仁 新潮社 2012-10-22 by G-Tools |
Twitter文学賞国内部門グランプリ作品。本にも雄と雌があり、相性のよい2冊を並べておくと子供(「幻書」と呼ばれている)が産まれることがある、というそれ自体が極めてぶっ飛んだところから、さらに話はどんどん奇想天外に広がっていく。饒舌にギャグを繰り出してくる文体がちょっと森見登美彦を思わせますね。
■和田靜香『音楽に恋をして♪ 評伝・湯川れい子』
音楽に恋をして♪ 評伝・湯川れい子 和田靜香 朝日新聞出版 2012-12-20 by G-Tools |
女性音楽評論家の草分けである湯川れい子先生の評伝。むしろ音楽評論家になる前の話が面白かった。
■吉田 豪『サブカル・スーパースター鬱伝』
サブカル・スーパースター鬱伝 吉田 豪 徳間書店 2012-07-21 by G-Tools |
サブカルは40歳くらいで鬱に襲われることが多い、ということで40を目前に控えた筆者がその時期を乗り越えたサブカルの先輩たちに話を聞いてそれに備えるという主旨。それぞれがいろんなことを言ってるが、結局体力なようですね……。あと、最近は「サブカル実家帰り」がむしろ話題になっているというのが個人的にも実感を持って感じられた。
■ポール・ラファージ『失踪者たちの画家』
失踪者たちの画家 ポール・ラファージ 柴田 元幸 中央公論新社 2013-07-09 by G-Tools |
柴田元幸訳。疾走した人々の似顔絵を描くことに特殊な才能を発揮する主人公をめぐる奇譚。安直な喩えではありますが、カフカっぽいと言ってしまっていいのだろうか。舞台となるのがどことも知れない架空の都市で、どことなくヨーロッパというか東欧っぽい感じがするせいもあるのかも。
■高橋 源一郎『銀河鉄道の彼方に』
銀河鉄道の彼方に 高橋 源一郎 集英社 2013-06-05 by G-Tools |
『宮沢賢治グレーテスト・ヒッツ』がいまひとつだったのでどんなもんかなーと思ってたのですがこれはよかったと思う。
投稿者 junne : 2013年09月02日 14:23
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