2015年07月22日
【19枚目】Harpy / Do Not Eat
■昨日は朝から急な訃報で声を失った。元黒色エレジー/Harpyのきょうこさんが亡くなったという。ネットニュースの類では「OOIOOのオリジナル・メンバー」という扱いで出回っているけれど、ぼくにとっては何といってもHarpyだ。90年代に本当にたくさんライブを観た。当時の写真とか残ってないかなーと思ったのだけど、スマホなんかないような頃なので見つからなかった。一時期、フィルムのカメラを持ってライブの写真をちょこちょこ撮ってたことがあるのでその中にあるかも。
■アルバムではセカンドの『Do Not Eat』が好きだった。簡単にいうとレコメン系トイポップという感じのチープかつ奇妙なサウンド。録音作品だとライブよりも「トイポップ」感が強調されてる気がするで、基本的にはリーダーであるイトケンさんが音楽的なリーダーシップを取っているのだが、キュートなハイトーンからドスの効いた低音まで様々な声を変幻自在に歌い分けるやはりバンド名からもわかるようにきょうこさんの歌があってこその唯一無二な存在だったと思う。
■サードの『Speech on the trumpet』も好きだったので聴こうと思ったのだけど、探したら出てこない……。うちのCD棚のHarpyコーナーは各メンバーの別ユニットとかもまとめて置いてあるので結構な量になっているのだが、まあまたゆっくり探して聴くことにしよう。
■フランクな人柄もとても魅力的な人だった。よく思い出すのは、ショウボートでライブのあと帰っていく灰野さんに後ろから「はいのさーん、暗いから気をつけてー」と大声で声をかけてたこと・笑(暗いライブハウスで灰野さんが蹴躓くところというのは一部のひとには萌ポイントとして知られてると思うんですが)。本当に寂しい。
投稿者 junne : 23:16 | コメント (0) | トラックバック
2015年05月25日
【18枚目】吸血鬼看電視, VAMPIRE WATCHING TELEVISION / st
■台湾で買ったCD。周辺情報まったくなし、ジャケからしてかっこよさそうだなと(特にロゴが)。
■バンドのFBページなどを見ると基本的にはガレージシーンで活動しているバンドの模様。
一曲目のインスト「Batman」はいわゆる「Batman Theme」とは別ものだったがこれはこれでかっこいい。
2曲目以降はガレージっていうよりはソリッドなギターがジャキジャキいうポストパンクっぽい感じ。これもかっこいいです。
5曲入り10分。台湾で買ったCDはくのくらいのサイズ感のものが多い気がする。
同名EP Vampire Watching Television (EP) 吸血鬼看電視 VAMPIRE WATCHING TELEVISION Vampire Watching Television (歌手) 喜瑪拉雅? 2011-03-04 by G-Tools |
投稿者 junne : 23:28 | コメント (0) | トラックバック
2015年04月27日
【17枚目】Octopouple / Demo 2015
■韓国で活動するパワーバイオレンスバンド、MyManMike(メンバーは米韓混成)のメンバーによるソロユニットのデモ音源配信8曲入り。2015年1月に初ライブをおこなったばかり。
■バンドとはまた違った構築感のあるマスロック的なインストロックでたいへんかっこいい。
つか、このプロッジェクとのインドネシアツアーとかで活動を休止していたMyManMikeがライブ活動を再開、なんと5月に日本に来ますよ!
見てえ!と思ったらまさかの東京なし!
Fri 5/29 : Osaka(JP) @ Hokage
Sat 5/30 : Nagoya(JP) @ Huck Finn
Sun 5/31 : Kyoto(JP) @ Studio Antonio
Sun 9/20 : Seoul(KR) with Zothique(JP) and Guevnna(JP)
なのにソウルでZothiqueとやるとか!なにそれ超観たい!
投稿者 junne : 22:47 | コメント (0) | トラックバック
2015年04月24日
【16枚目】Johnny Thunders / In Cold Blood
■ジミー・ミラー録音によるスタジオ録音5曲とライブ録音10曲を収録したCD。高校時代、マイ・ファースト・ジョニー・サンダースがこれだった(ドールズは聴いてたけど)。UP-BEATやZiggyからハノイ・ロックスまで、中2〜中3にかけて好きになったアーティストたちがこぞって「影響を受けた」と言われている存在。それがニューヨーク・ドールズでありジョニー・サンダースだったのだ。
■ちなみにジョニーは後にZiggyのアルバムでゲスト参加した際に「ジミー・ミラーはこうやってた」と言ってトイレにアンプを持ち込んで演奏したらしい。リバーブ効果を得たかったらしいのだが。
■で、学生時代にこれが『Hurt Me』と一緒に国内版リリースされまして、「これは聴かなきゃ!」と喜び勇んで購入した訳なんですが。正直最初は「?????」。「パンクの元祖」と言われてルー・リードのベスト盤を買った時に匹敵する難解さだった。まず、このヘナヘナなボーカルは何だ?演奏とか録音も子供心にもずいぶん荒っぽく聞こえた。ジャンキーのロックっていうのはこういうことなのか?と思った。まあそれは間違ってないと思うけど。
■ライブのほうは「Too Much Junky Business」「Sad Vacation」「Do You Love Me」などを含みつつ「Chinese Rocks」や「Born to Lose」は入ってないという独特な選曲。演奏はもちろん雑だがかっこいいと思う。
■『LAMF』や『ソー・アローン』から入ってそこで止まっちゃうよりは、入口がこれでよかったんじゃないかといまでは思っている。ぼくはわりとロックバンドは下手で荒っぽくて音が悪いほうがいい、とか思ってるところがあるのだが、そのルーツとなっている音源のひとつがこれなんじゃないかと思う。これがなかったら90年代にロウファイに出会った時にも、ひっかからずスルーしてたんじゃないかな。人生的にはそっちのほうが正解かもしれないけど。今思えば、90年代のドラッグ・シティから出ていたロウファイロック/フォークの感じに通じるものがあると思う。たとえばロイヤル・トラックスあたりは明白だけど。
■高校時代、ジョニー・サンダース最後の来日公演を見逃したのは今でも悔やんでも悔やみきれない記憶だ。たぶん、いま自分がこれだけライブ通いをしているのは、あの時の後悔が尾を引いていて「観られる時に観ておけ!」と強く自分に言い聞かせているというのもあると思う。いやほんと実際、ミュージシャンなんて(でなくとも)いつ死ぬかわからないんだからね、ちょっとでも興味があれば観られるうちに観といたほうがいいですよ。「またいつでも観れる」とか思わないほうがいいって絶対。
■ということで、生で観ることの叶わなかったジョニー・サンダースのドキュメンタリー映画が今週末から公開なので、見逃さないようにしたいと思いますよ。前売は買ってあるからね!
イン・コールド・ブラッド ジョニー・サンダース テイチクエンタテインメント 1996-07-21 by G-Tools |
L.A.M.F (紙ジャケット仕様) ジョニー・サンダース&ザ・ハートブレイカーズ TWO CHILDREN RECORDS 2001-12-27 by G-Tools |
ソー・アローン ジョニー・サンダース ダブリューイーエー・ジャパン 1998-02-25 by G-Tools |
投稿者 junne : 02:11 | コメント (0) | トラックバック
2015年04月21日
【15枚目】The Sunday Drunks / The Sunday Drunks
■よくわかんないバーゲン品をジャケ買いしたうちのひとつ。テキサスのパンク/ガレージバンドで、アルバムは2枚出ており、こちらがファーストの模様。
■60年代のストーンズ的ないなたい感じのブルースロック(を、初期パンくらいのスピードでやってる)+ちょっと若い頃のイギーっぽい歌いまわしのヴォーカルが特徴、かな。意外とThee Headcoatsぽくもあるかもしれない。そういった渋めな感じがある一方でちょっとダムドっぽい気も。A面最後の曲のスライドギターがかっこよかった。まあB級バンドだと言っていいと思いますが、こういうのが意外と癖になったりするのよね。
■アルバムのクレジットではギターヴォーカルとギターがいたようだが、2011年のライブ映像を観るとリードギターは辞めたのかしら。
Sunday Drunks | |
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投稿者 junne : 02:09 | コメント (0) | トラックバック
2015年04月16日
【14枚目】Peach Kelli Pop / PEACH KELLI POP III
■カナダのパワーポップバンドWhite Wiresのドラマー、Allie Hanlonによるソロプロジェクトの3枚目。名前はRedd Kross由来ですかね。前2作で世界中のその筋をメロメロにしたロウファイ・パワーポップ。
■過去の作品はなんというかかなり宅録っぽいサウンドが最高だったのだが、新作はLAのスタジオでちゃんとしたエンジニアを立てて録音されたそうで、適度なチープさを保ちつつもたしかにグレードアップしている。ちょっとFastbacksみたいかも。
■昨年の来日は見逃したのだけど、また5月に来るそうなので今度は観たいなあ。
5/5(祝) @高円寺 ドムスタ
THE DOODLES企画
5/6(祝) @名古屋 カラオケまねきねこ納屋橋店
Killerpass企画
5/7(木) @神戸The Bee's Knees
5/8(金) @京都ウーララ
5/9(土) @岡山Blue Blues
5/10(日) @大阪難波Bears
5/11(月) @大阪 火影
火影企画
5/13(水) @恵比寿Batica
Ryming Slang X Batica企画
5/15(金) @TBA
UG x Break A School企画
5/16(土) @横浜Orange County Bros.
THE STEADYS企画
5/17(日) @早稲田Zone-B
UG企画
■つか、初日ドムスタかよ!行けないけど!
PEACH KELLI POP III PEACH KELLI POP SP RECORDS 販売:密林社 2015-04-01 by G-Tools |
投稿者 junne : 23:34 | コメント (0) | トラックバック
2015年04月10日
【13枚目】Die You Bastard! / 激昂
■「速けりゃいいんだよクソッタレ!」で有名なフルブラストハードコアパンクバンドの新作…といっても2014年リリースだが。5年ぶりとのこと。
■前作までのギターはメタル流の速弾きで引き倒すタイプのギタリストで、それが強烈に速いブラストビートに乗ることで、もうとにかく速い!という感じだったのだが、今作から参加の新ギターはよりストレートなハードコアパンクらしいスタイルで、これがもう猛烈にかっこいいのである。ちなみに作曲も半分くらいが新ギタリストによるもの。
■猛烈に怒りと憤りに満ちた歌と演奏はどこからどこまでハードコアパンクとしか言いようがない(ジャケからして伝わってきますよね)。時折出て送るシンガロングがまた熱い。アルバムの真ん中へんでスローパートを入れてきたり、最後の曲ではブルースハープを入れたり、全編ストレートなようで勢いを削がない程度に捻りが加えてあるあたりはベテランらしい。最近ライブ観ていないんだけど、タイミングがあったら行きたいな。
■Amazonには売ってないようだけど、BASEとかで買えますよ。
投稿者 junne : 01:14 | コメント (0) | トラックバック
2015年03月30日
【12枚目】Acid Baby Jesus / Selected Recordings
■BASEで店員さんから「それ、超かっこいいですよ」と言われて購入した一枚。ギリシャの現行サイケバンドの2014年作。クレジットによればメンバーは5人。ただし曲によっていろいろゲストミュージシャンも参加している。
■音楽的にはヴェルヴェッツ的な反復ビートに東洋風の旋律を乗せた感じで、ドローンとまではいかないがオルガンや金属系の鳴り物が多用されていて雰囲気はある。ただしあんまり長尺じゃないくて、LPで片面5〜6曲収録。神戸のoopnumとかに雰囲気は近いかも。B面にはフリーキーなスライドギターが乗ったカントリー調の曲もあったり。
■なんと11月に来日するらしいのだが、ギリシャから呼ぶって大変そうだな、大丈夫かな(完全にイメージと先入観で物を言ってますが)
Selected Recordings Acid Baby Jesus CD Baby 2014-11-30 by G-Tools |
投稿者 junne : 17:34 | コメント (0) | トラックバック
2015年03月13日
【11枚目】林忠男 / Lyra
■世界でも数少ないジャズ・ハーピストのリーダー作である。基本的にはベース、ドラムとのトリオでスタンダードを演奏している。
■ハープというととりあえずあの「ボロロロロン」ってのを思い出すだが、そういうのはほとんど出てこない。結果として、なんかジャズギターみたい聞こえてあんまり「ジャズ・ハープ!」という驚きはない。ライナーによればそこは意図したところらしい更に言うとそもそも全体にわりとサラッと演奏してるので、まあ気持ちよくは聞けます。珍品度は菊地成孔・大谷能生『JAZZDOMMUNE』にも登場するドロシー・アシュビーとかのほうが高いかと。
ていうかこのくらいやってくれないと、やっぱ「ハープ!」って感じはしないよね。
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投稿者 junne : 00:58 | コメント (0) | トラックバック
2015年03月11日
【10枚目】Robert Johnson / King of Delta Blues Singers
■高校時代にローバト・ジョンソンの再発CDが2枚組で出た。当時読んでた「ロッキング・オン」でも記事が載っていて、エリック・クラプトンやキース・リチャーズなど錚々たる顔ぶれが彼の偉大さをあれこれコメントしていたので、これは!と思って即ゲットしたのだけど、正直その時はいまいちピンと来ず。その後もハウンドドッグ・テイラーみたいにわかりやすくワイルドなやつとかジョニー・ウィンターみたいにロッキンなやつは好きになったんだけど、ロバート・ジョンソンについては今いちよくわかんないままだった。
■さて、有名な話だが、実は過去にリリースされてきたロバート・ジョンソンの音源は実は回転数が間違っており、実際はもっとピッチを下げて聴くのが正しいのだという。こちらに正しいピッチのサンプルが。
■ということでとりあえず家のターンテーブルでちょっとピッチを下げて久々に聴いてみたわけなのですが、かっこいいぞこれ!めちゃくちゃ久々に聴いたので、それがピッチ下げ効果によるものなのか自分のブルース理解が向上したのかは不明なのだが、歌もさることながらやはりギターの低音弦のガツンガツンと来る感じが素晴らしい。
■鮎川誠は『200CDロックンロール』(名著!)のロバート・ジョンソンの項でやはり(CDではなく)このLPを取り上げており、B面にひっくり返したとたん、「Preaching Blues」のギターにぶっ飛ばされたというコメントがある。たしかにこの曲、右手が凄まじい。
■ついでにいうと、鮎川誠はこの『King of Delta Blues Singers』の第一集と第二集について、第一集のほうがいい曲が揃ってるけど、曲にばらつきのある第二集のほうがレコードとしては面白いと言っているのも興味深い。ニューヨーク・ドールズでいうとセカンドのほうをピックアップする人のレコード観だなあ、というかね。
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投稿者 junne : 17:50 | コメント (0) | トラックバック
2015年02月19日
【9枚目】DxIXE / Torture Incident / split
■浦安とクアラルンプールのグラインドコアスプリット7インチ。
■A面は浦安の鈍舞グラインド、DxIxE。曲は短く、リフが意外とはっきりしてて(=ノイズコア的ではなくて)パンクっぽい軽さがある(=メタルっぽい重さがない)。グラインドのなかでもこういう感じのバンドってなかなかいなくてぼくはかなり好きだったんだけどなあ。元気にしてるかなあ。ぼくは初代ヴォーカルの頃から観てるのだけど(彼のヴォーカルも好きだったんだけど)、本作で聞ける後期の女性ヴォーカルもかなり発狂しててかっこいい。
■B面のTorture Incidentはマレーシアはクアラルンプールのバンドである。最近はエアアジアのハブになってるのでにわかに身近になった感のある都市だが行ったことはない。これがまた面白いバンドで、比較的小さい音のバックに、不自然なバランスで大きくゴボゴボ声を被せてあるという変な録音。変なマーチっぽいリズムの曲もあったりして、何なんですかねこれは。YouTubeにある他の音源を聴くと、チープではあるもののここまで変ではないようなのだが。
投稿者 junne : 01:05 | コメント (0) | トラックバック
2015年02月14日
【8枚目】韓国の伝統音楽 <宮廷音楽>
■昨年韓国旅行に行った際に、たまたま立ち寄った宮殿跡かなんかで、伝統音楽の演奏を聴く機会があった。そのときはまあ「ふーん」くらいの感じで聞いてたわけなんですが、たまたまこんなレコードが100円で売ってたので手に取ってみました。キングレコードの民俗音楽コレクションの一環としてリリースされたもの。わりとしっかりしたライナーがついてるのも嬉しい。
■基本的にはやはり中国の音楽に近い気がする。とか言ってもぼくも全然詳しくないので、カンフー映画で獅子舞とかと一緒に出てくるようなやつをイメージしてるのだが。そういえば90年代には湯浅さんとかの協力で韓国の巫楽の紹介がされてたな。ああいうのも聴いてみたい気が今頃になってしてきたので、ちょっと探してみようかと思います。あとパンソリも聞きたい。
投稿者 junne : 00:29 | コメント (0) | トラックバック
2015年02月13日
【7枚目】Crocodile Cox & The Disastar / Siren
■前作も瞬殺で完売したCrocodile CoxのセカンドEP。今回もすぐなくなると思います(ていうかたぶんそろそろ品薄)。前身バンドは元BREAKfASTの岡さん率いるJOHNS TOWN ALOHA。メンバーチェンジに伴いバンド名を変えての活動開始後すぐに岡さんが急逝、残されたメンバーたちで現在もバリバリと活動を続けている。
■JTAはかなりノイジーなサウンドだったのだけど、現在の彼らはノイズ成分は後退してスラッシュハードコア化しており、それでいて速すぎもせずで、これがまたかっこいいんですよ。90年代にはこういうバンドはだいたい7インチの各面5~6曲とか詰め込んでたものなのだが、彼らは前作に続き今回も潔く各面1曲ずつ!一瞬で終わるけどかっこいいので問題なし。そして3月には次のEPも出るらしい。楽しみ!
SIREN/NO WAY OUT [Analog] CROCODILE COX AND THE DISASTER DIWPHALANX 2015-01-21 by G-Tools |
灯/MOTTO [Analog] CROCODILE COX AND THE DISASTER DIWPHALANX 2015-03-04 by G-Tools |
投稿者 junne : 00:24 | コメント (0) | トラックバック
2015年01月29日
【6枚目】David Bowie / Station to Station
■ボウイの映画を観たところなので今夜はボウイのアルバムを。中学2年のときに同級生のFJ君(藤井政英氏のことではないですよ)から当時世界的に廃盤だった『Ziggy Stardust』をダビングしてもらって以来四半世紀にわたってボウイのファンを続けているのです。ちなみに彼には同時にT.Rexの『The Slider』と『Tanx』を貸してもらったわけで、まあ今のぼくがこんなんなっちゃったのは何割かは彼のせいだと言っても過言ではない。当時彼が弾いてたグレコの金色のレスポールうらやましかったなあ(←という話を同窓会で本人にしたらとても喜んでくれました。ぼくのライブも一度見にきてほしいものである)
■中学から高校時代にかけて、ボウイの諸作品が続々とCD化されていったのだけど、それが一度にドン!と出るのではなく、2〜3枚ずつ小出しに何年もかけて出ていったので、高校生のお小遣いでも一枚ずつ買い集めて丁寧に聴いていくことができたのもよかったのかもしれない。一度に買える大人たちはさぞかしじれったかったことでしょうが。
■で、わりとその時々でマイブーム的に興味深く思えるアルバムというのがある。ちょっと前には『Low』が面白くてよく聴いていたし、3、4年前には『Young Americans』を繰り返し聴いていた。で、最近面白いのが『Station to Station』なのです。
■グラム三部作とベルリン三部作に挟まれてちょっと地味なポジションのアルバムではある。ジギー、アラジン・セイン、ハロウィン・ジャックといったキャラクター路線を封印し、『Young Americans』で突如ソウルミュージックを打ち出して「ブルーアイドソウル」「プラスチックソウル」の元祖とか後に言われるものの、「Fame」という大ヒット曲を生みはしつつアルバムの評判はいまひとつだったのか、続く本作ではシン・ホワイト・デュークというキャラクターとともにヨーロッパ回帰を果たした、というのが一般的な理解だと思う。
■なんだけど、このアルバムで聴ける10分にわたる長尺のタイトル曲や「Golden Years」みたいなファンクナンバー、「TVC15」みたいなラテン風の曲、いずれもどこか感触がクールで、末期ゆらゆら帝国〜坂本慎太郎ソロ作なんかに通じるドライなサイケデリアがあるような気がするんです。さて、次にぼくが「発見」または「再発見」するのはどの時期のボウイなのだろうか。
ステイション・トゥ・ステイション デヴィッド・ボウイ ワーナーミュージック・ジャパン 2014-01-28 by G-Tools |
投稿者 junne : 01:30 | コメント (0) | トラックバック
【6枚目】David Bowie / Station to Station
■ボウイの映画を観たところなので今夜はボウイのアルバムを。中学2年のときに同級生のFJ君(藤井政英氏のことではないですよ)から当時世界的に廃盤だった『Ziggy Stardust』をダビングしてもらって以来四半世紀にわたってボウイのファンを続けているのです。ちなみに彼には同時にT.Rexの『The Slider』と『Tanx』を貸してもらったわけで、まあ今のぼくがこんなんなっちゃったのは何割かは彼のせいだと言っても過言ではない。当時彼が弾いてたグレコの金色のレスポールうらやましかったなあ(←という話を同窓会で本人にしたらとても喜んでくれました。ぼくのライブも一度見にきてほしいものである)
■中学から高校時代にかけて、ボウイの諸作品が続々とCD化されていったのだけど、それが一度にドン!と出るのではなく、2〜3枚ずつ小出しに何年もかけて出ていったので、高校生のお小遣いでも一枚ずつ買い集めて丁寧に聴いていくことができたのもよかったのかもしれない。一度に買える大人たちはさぞかしじれったかったことでしょうが。
■で、わりとその時々でマイブーム的に興味深く思えるアルバムというのがある。ちょっと前には『Low』が面白くてよく聴いていたし、3、4年前には『Young Americans』を繰り返し聴いていた。で、最近面白いのが『Station to Station』なのです。
■グラム三部作とベルリン三部作に挟まれてちょっと地味なポジションのアルバムではある。ジギー、アラジン・セイン、ハロウィン・ジャックといったキャラクター路線を封印し、『Young Americans』で突如ソウルミュージックを打ち出して「ブルーアイドソウル」「プラスチックソウル」の元祖とか後に言われるものの、「Fame」という大ヒット曲を生みはしつつアルバムの評判はいまひとつだったのか、続く本作ではシン・ホワイト・デュークというキャラクターとともにヨーロッパ回帰を果たした、というのが一般的な理解だと思う。
■なんだけど、このアルバムで聴ける10分にわたる長尺のタイトル曲や「Golden Years」みたいなファンクナンバー、「TVC15」みたいなラテン風の曲、いずれもどこか感触がクールで、末期ゆらゆら帝国〜坂本慎太郎ソロ作なんかに通じるドライなサイケデリアがあるような気がするんです。さて、次にぼくが「発見」または「再発見」するのはどの時期のボウイなのだろうか。
ステイション・トゥ・ステイション デヴィッド・ボウイ ワーナーミュージック・ジャパン 2014-01-28 by G-Tools |
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2015年01月27日
【5枚目】Buddy Guy / First Time I Met The Blues
■先日円盤で購入した二枚組LP。なぜか円盤でブルースのレコードを買う機会は割と多い気がする。昨年末にもハウリン・ウルフを買ったばかりだ。御年78歳、シカゴブルースの巨人の中ではたぶん現役最年長って感じなのだろうか。割と日本に来る機会も多い印象がある。
■で、本作はそんな彼の60年代のチェスレーベルでの録音を集めたコンピレーションである。60年から67年まで、新しい録音がからだんだん古いものに遡っていくという変わった構成である。最近ではボウイ先生の『Nothing Has Changed』が同じ作りでしたね。
■1枚目はブラスなんかもフィーチャーしたモダンブルースで、曲によってはほとんどジャズ。アート・ブレイキーの「モーニン」なんかもやってるしね。とはいえ洗練されたサウンドの中にもアタックとアクの強いギターは光っている。
■なんだけど、やっぱりかっこいいと思うのはD面収録の60年録音の演奏ですね。基本的にぼくはロック耳というかパンク耳・ガレージ耳なので、ブルースというとゴツゴツした無骨なやつが好きなのだ(なのでBBとかがいまいちピンと来ないの)。まあ滋味のわからん奴、ってことなのかもしれないが。
投稿者 junne : 23:58 | コメント (0) | トラックバック
【4枚目】The Good-Bye / Fifth Dimension
■グッバイが侮れない。というのを教えてくれたのは、最近はDJとして活躍している元アメリコの谷内君である(先日リリースされた台湾DJミックスCDはマストバイですよ!)。その時に聴かせてもらったのは初期のシングル「涙のティーンエイジ・ブルース」で、すかんちにも通じる絶妙なバブルガムロックなのだった。
■で、本日ご紹介するのは彼らの5枚目のアルバム『Fifth Dimension』。タイトルはバーズ『霧の五次元』、そしてジャケはクリームみたいだが、実際「グッバイのサイケアルバム」としてリリース時には賛否両論を呼んだのだという。モンキーズでいえば『HEAD』みたいなものかと思い、そりゃあ期待は高まりますよ。
■と思って聴いてみたらA-1あたりは正直「あれっ?」って感じだったけど、以降、ハードロックチューンのA-2「白夜のRevolution」なんかは現在のヨッちゃんにも通じるものがあって興味深い。続く英語詞のA-3「The Void」は中期ビートルズ風でなかなかいいと思う。
■より面白いのがB面で、B−1「鏡の国のPierrot」〜B−2「Unfinished Music No.3」というキーボードやブラス、ストリングスを大フィーチャーしたドラマチックなメドレーから変調ヴォーカルの「Presentにはハムスター」(曲自体もエスニックなメロのハードロックギターとスクラッチがビシビシ入った上にフェイドアウトしたと思ったら再度フェイドインしてくるかなり変な曲)、ボンゾ・ドッグ・バンドを思わせる(というのは褒め過ぎですけど)B-4「オアシスパラダイス」、最後のB-5「I'm Sorry」はピアノをバックにしっとりと始まり後半は弾きまくりのギターソロで終わるというパワーバラードみたいな曲なのだが、ギターソロがフェイドアウトしていくなか、やけにデカい音でスネアのバンバンバンバンというのが続くという微妙に変な曲。
■タイトルどおり5枚目のアルバムということで、これが最後くらいかなと思ったのだが調べてみたら9枚も出してるのね(しかも9枚目のタイトルは「Revolution No.9」!)。こんなのはこのアルバムだけらしいけど、とはいえ意外と佳曲が出てきそうなので今後もグッバイには注目していきたい。特にリーダーの曽根泰久はグッバイ以後はインディーズでシンガーソングライターとして活動してるそうなのでちょっと気になる。あと、グッバイがこれだけ面白いということは一応男闘呼組も聴いてみなきゃなんだろうか。
FIFTH DIMENSION The Good-Bye ビクターエンタテインメント 2004-09-22 by G-Tools |
投稿者 junne : 00:27 | コメント (0) | トラックバック
2015年01月22日
【3枚目】The 5.6.7.8's / TANUKI GOTEN
■ガールズ・ガレージのトップバンドとして内外で有名ながら新作は久々のThe 5.6.7.8's。このバンドについては、たぶん元More Fun/Rockbottomのトミーくんに教えてもらったんだと思う(ちなみに以前ele-kingで「Get Action」について書いた原稿に登場する友人というのが彼である)。タワレコ新宿店(東口にあった頃)でインストアライブを見てぶっ飛んだのは今でもよく覚えている。
■『キル・ビル』で一躍脚光を浴びたのももうだいぶ前のことになるが、そのタイミングでがっついていくわけでもなくマイペースを崩さないところがかっこいいですよね。もう何年もほとんど活動してなかったんじゃないのかな。たまーにライブをやることもあるみたいだけど、なかなかタイミングが合わなくて、ぼくは全然観ていない。
■とまあそんな状況でわりと突然な印象でリリースされた新作がこちら。先行シングルとしてモスラの歌が7インチでカットされており、昨年名古屋で買って滅茶苦茶気に入っていたので当然のようにアルバムも購入した次第。まずジャケが最高ですよね。これ、やはりモスラだから東京タワーなのかしら。
■アルバムのオープニングは「Shojo-Ji」。はい、童謡の「しょ、しょ、しょじょじ♪」ってやつですね。これをボ・ディドリー・ビートでカバーしており、ユーモラスながらも演奏は鋭い。ほかにもジェリー・リー・ルイスの「Great Balls Of Fire」の日本語カバーやクラッシュの「バンクロバー」をゆったりしたラテン風にカバーしたもの、パワフルかつソウルフルなサム・クック「Shake」など、カバー曲が楽しい&かっこいい。もちろんオリジナル曲もかっこいい。断然お薦め盤であります。昨年末のリリースだったんだけど、年内に聴いてたら絶対年間ベストに入れたはず。あ、ていうか音源の年間ベストってまだやってなかったので近々考えます。年間ベスト入りの可能性が濃厚なのに、買ったけどまだ聴いてない盤が結構あるのです(ENDONとかEIEFITSとか)。
■アルバム全体に録音がモコモコしていて、新譜CDなのに中古レコードの風格があるところも素晴らしい。ていうか調べたらこれアナログも出てたのね!しまった、そっち買えばよかった!
■「1000枚紹介する」と言いつついきなり三日坊主状態になってましたが、もっと気軽に紹介するスタンスにしていきますね。かつて野中モモさんが提唱した「3人以上の友達に言いたいことはウェブに書く」という理念に基づき、友達に「これ、おススメ!」っていう時のノリでやっていきたいと思います。
TANUKI GOTEN THE 5.6.7.8'S TIME BOMB RECORDS 2014-12-23 by G-Tools |
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2015年01月07日
2枚目:Hoegidong Danpyunsun(フェギドン・ダンピョンソン) / 百年
■1000「枚」紹介すると言いつついきなりカセットですが(笑)、韓国の若手アシッドフォークシンガーのカセット作品(ダウンロードコード付き)。bandcampにもあるのでリンク貼っときます。2013年の来日公演の際に購入した。ちなみにブロマイドとセットで売られておりました。このひとFBページもあるんだけど、なんかやたらと女装してたりするのよね。
■ライヴはアコギ弾き語りだったのだが音源はアコギの他にもファズギターとオルガンをフィーチャーしたガレージサイケポップ風な曲や、ミュージックコンクレート的な編集の施された曲など色々やっていて面白いというか、かなり変な音楽。ちなみにダウンロード音源のデータにはちゃんと韓国語・英語・日本語で曲名が登録されて実に親切。
■昨年末くらいにも来てたのだけどその時は行けなかったのが残念。ていうかほとんど告知されてなかったようなんだけど……。ともあれこの界隈の韓国現行インディシーンはなかなか面白いバンドがたくさんいるので今年はもうちょっと掘っていきたいところだ。
投稿者 junne : 14:15 | コメント (0) | トラックバック
2015年01月06日
1枚目 CAROL『燃えつきる~ラスト・ライヴ』
「1000冊紹介する」というのに影響を受けましてね。ここはひとつぼくも「1000枚紹介する」&「1000冊紹介する」というのを始めようと思います。とりあえず最近聴いたもの、読んだもの、買ったもの、部屋にあって目に留まったもの、などを簡単に紹介していきます。
ということで1枚目は今年に入ってから家で最初に聴いたレコードを。
言わずと知れたキャロルの解散ライブを収録した2枚組。以前CDで持ってた(いつの間にか手放しちゃった模様)のだけど、年末に名古屋に行った際にLPで買い直したのである。
後半の不穏な雰囲気もたまらないものがあるけれども、やはり曲、演奏がいい。更に言うと、前に誰かが言ってたのだけど、キャロルのレコードって録音がかっこいいというか、洋楽と続けて聴いても違和感のない音作りになっているところがいい。ポイントはやはりベースの存在感だろうか。
で、最近思ったのだけど、キャロルって日本におけるパブロックみたいな存在だったのではなかろうか。グラム以降・パンク以前に、シンプルなロックンロールのリバイバルをやっていた存在。実際、ドクター・フィールグッドは71年結成で『不正療法』が75年、キャロルは1972年結成・75年解散である。ロックと言えば長髪という時代に、散髪屋で「宝田明みたいにしてください」と注文して髪を切り、みんなに笑われながらリーゼントでステージに立ったのだという。
日本語・英語チャンポンの歌詞で「日本語ロック論争」を軽やかに終わらせたセンスといい、やはり「はっぴいえんど史観」と「JAPROCKSAMPLER史観」を止揚する「ジョニー大倉史観」というのをここのところずっと考えているのです。
燃えつきる~ラスト・ライヴ 大倉洋一 キャロル マーキュリー・ミュージックエンタテインメント 1992-11-25 by G-Tools |