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2013年08月27日
8/15(Thu)「編集者にとって、本とは」@ジュンク堂書店池袋本店(短期集中連載#5)
■さて、先日までさんざん告知を繰り返していたイベントの本番でありました。ちょっと早めに行って9階のフェアを覗いてみる。一番でかい平台をフル活用してほんとにバラバラな本が並んでおりとても楽しい。つか積み方・並べ方にもあれこれ工夫があって感心した。さすがだなー。FBより写真拝借。
ぼくの選書コーナー。
■会場であるカフェのほうは設営中。
壁際にずらりと今回の選書が並ぶ。これまた壮観!
■で、トーク本番ですが、まずは自己紹介しつつ選書でNGだった本を紹介。ぼくは山ほど持って行ったうちの一部、90年代ユリイカ数冊を紹介しました。特にロック特集はいま見てもどこがロック特集やねんという感じの名前が並んでて面白い。この時にデレク・ベイリーとかレコメン系とかを知ったんだよ、たしか。
■今回のスピーカー3名は期せずして「自分で会社を立ち上げた編集者」「社員編集者」「フリー」という立場の違う顔ぶれになったのでその辺りで各々の視点での話という感じになるのかなと思ってたんだけど、意外とそういうわけでもなく。まあやってることは一緒だなと思う面のほうが多かったんじゃないかしら。つくづく思ったのはやはり編集者の仕事ってなかなか一般化できないなということ。内容によっても著者との関係によっても、何事もケースバイケースとしか言いようのないことが多すぎる。
■せっかくなので、持って行ったけど会場で紹介できなかった本もここで紹介しておきますかね。
おもにZine関係。現在ぼくがZineに興味をもつきっかけになったのは、野中モモさんがLilmagを開店した際のオープニングラインナップの数々。特に「Expansion of Life」「Kathy Zine」でした。パンクスピリットをこういう形で表現できるんだな、と。
遡れば90年代終わり頃にも一時ミニコミにはまった時期があり、その時はけっこう周りの個人サイト主(ブログ以前の話ですからね)が「紙版」としてミニコミを出すことがあって。その時に買った長谷川町蔵さんの「everything cool」(イヤーブック形式で1年分のサイト記事を一冊にまとめている)や山崎まどかさんの紙版「romantic au go go!」、野中モモさんの「bewitched」(これはサイト以前からミニコミとしても作っていた、というかむしろサイト自体がミニコミの「ウェブ版」っていう感じだったんでしょうね。「everything cool」もそれは同様か)など。
ミニコミが熱いという機運は世間的にもそこそこあったのか、『ミニコミ魂』なんて本も作られました(これまたモモさんも執筆に参加してますね)。
ミニコミ魂 (シリーズ・新道楽人生) 南陀楼 綾繁 串間 努 晶文社 1999-08-05 by G-Tools |
■それと、在庫切れにつき選書できなかった本の中からは『クラブミュージックの文化誌』を持って行きました。タイトル通り、いくつかのキーワードによってクラブカルチャーについてある程度網羅的に解説した本。いつかこれのパンク版みたいなものを作りたいものです。
クラブ・ミュージックの文化誌―ハウス誕生からレイヴ・カルチャーまで 野田 努 JICC出版局 1993-03 by G-Tools |
■ということでイベントは終わりましたが、「編集者が選ぶ本フェア」はまだまだ9月上旬まで続く予定。見応えのあるフェアなのでぜひ足をお運びください!
投稿者 junne : 21:18 | コメント (0) | トラックバック
2013年08月22日
GALAXレコ発パーティ!
■さて、今週末はまたしてもライブなの!フレッシュなギャルバンであるGalaxy Express 666の、えーと、4回目! 今回は名前がちょっと似てますがGALAXというユニットのレコ発だ。
■ 2013.8.25 (sun) @ 落合 SOUP
open 19:00/ start 19:30
entrance 2,000yen
◆ GALAX (MANDOG+東洋之 from Acid Mothers Temple+Hiroshi Hasegawa aka ASTRO)
◆ Kito-mizukumi rouber (from あぶらだこ、長谷川静男)
◆ スズキジュンゾ+村田学
◆ Galaxy Express 666
lighting: liquidbiupil
■GALAXというのはMandogの宮下敬一さんとASTROの長谷川さんにAcid Mothers Templeの東さんを加えた宇宙系のユニット。かつてリリースしたCDが、なんとManhattanからアナログで再発されるということで、今回はそのレコ発にお呼ばれしたという次第です。
■他に出演するのはまずスズキジュンゾ+村田学。かたや20ギルダーズやみみのことで活動する酔いどれサイケデリックブルーズシンガー/ギタリスト。かたや狂うクルーやAKBKでの活動で知られるジャンク系ギタリスト。ふたり揃うとどういう感じになるのかいまひとつ想像がつかないので楽しみです。
■そしてあぶらだこ&長谷川静雄のメンバーから成るジャンクパンクブルーストリオ、kito mizukumi rouber! 初めて観た時はそのビーフハートがコミックバンドに転じたようなそのデタラメかつ斬新すぎるスタイルに唖然としつつ興奮したものです。ほんとかっこいいんだよ。
■我々は4回目にして初めてゲストプレイヤーをお招きします。ノイズエレクトロニクス奏者のJah Excretion。当日はライトショーも加わるのでいつもにも増してスペーシーにお送りすると思います!
Mysterious Smile of a Buddhist Image [Analog] Galax Forcex 2013-06-25 by G-Tools |
投稿者 junne : 17:12 | コメント (0) | トラックバック
8/11(Sun)10年たってもなんにもできないよ@四ツ谷Outbreak!
■さて、ここのところ色々と告知しなきゃいけないイベントはたくさんあったのだけど何と言っても重要なもののひとつだったのがこの大甲子園結成10周年シリーズ第一弾GIGである。久々に新しい衣装(薔薇柄のスカート)も買ったし前日に来場者特典CD-Rもしっかり焼き終えて準備万端。
■主催なのに最初かよ!という声もありましたが先鋒は我々大甲子園から。フロアの端っこに置いた段ボール箱にパン山さんが潜んでいて演奏開始とともに現れるという演出を仕込んであったのだが、みんな普通にステージのほう見てるのでほとんど気付かれなかった模様。はい掴みはバッチリ!
以降も花火は鳴らすしなぜかステージにずっとビックEはいるしw最後はケーキをぶちまけるしで大変ひどかったです。よかったよかった。
こちらの写真はTwitterから無断拝借しました、悪しからず。
■続けてインセクトタブーはこの日の客層だと初見の人が多かったかも。しかしながら抜群の演奏力、くだらないようでよくネられた詩、細部のアレンジに凝ったポップな楽曲、そしてすべてを従えた虫博士のパフォーマンス、どれをとっても完璧。確実にお客を摑んでいったと思われる(実際、物販のCDは完売したそうだ)。
■トリに出ていただいた水中、それは苦しいはもうさすがの一言でしょう。なんと予定した持ち時間を大幅にオーバーして(笑)90分近い熱演。けっこう珍しい曲もやってたしね、「ロシアの女」とか。ジョニー先輩がすげえなと思うのは、リハの時からずっと面白いんですよ。ということで隅々まで楽しんでいただけたのではないかと。
■帰ってから妻に「あのラインナップに大甲子園なんか入れちゃっていいの?」と言われましたが俺が楽しかったのでノー問題!しかし10周年企画はまだ始まったばかりなのでKeep in Touchだ!
SONGISM insect taboo Headz 2012-08-19 by G-Tools |
芸人の墓 水中、それは苦しい インディーズ・メーカー 2012-12-06 by G-Tools |
投稿者 junne : 16:21 | コメント (0) | トラックバック
2013年08月21日
8/9(Fri)下北沢THREE
■大好きなHOMMヨの企画で、男性デュオばかりを集めたバディ特集(笑)。なんと来場者への特典として、メンバーのニイマリコさん執筆による出演者の薄い本がついてくる!斬新!
■最初のバンドには間に合わず。次鋒の泊から。以前にも見てるのですがやはりこの個性はただものではない。ギターがまたいいんですよね。あとボーカルの方は山田参助という名前で漫画家もされており、そっちの関連で今回の「薄い本」について熱く言及してるのも面白かった。
■続くは久土'n'茶谷。お互い煽り合ってのテンション青天井な感じはデュオという編成ならではなのではないでしょうか(その辺に萌えるってことなんですかね、よくわかんないけど)。
■大阪からの巨人ゆえにデカイは実は初見。オシリペンペンズ的なジャンクを想像してたんだけどもっと抽象的というか渋いというか。
■という感じで各バンド演奏時間もけっこうゆったりと取ってあり、最後のHOMMヨの頃にはけっこういい時間になっておりましたがやはりあいかわらずかっこいい。ルックスというかキャラのバランスもいいと思うんですよね。ロックバンド的には重要。
■終了後も牧野かよ姐さんのイカしたDJで場内は盛り上がり続けておりました。
Live 1 HOMMヨ オム GOODLOVIN'PRODUCTION 2012-11-16 by G-Tools |
投稿者 junne : 19:23 | コメント (0) | トラックバック
時代の編み方紡ぎ方 ~カルチャーエディター列伝~
■最近やたらとイベントづいてますが、またひとつトークイベントを立ち上げます。これは注目だよ!
■そもそものきっかけは九龍ジョーさんのこのツイート
昨日は野田努さんに工作舎時代の話や、松岡正剛さんとの関係などをアレコレ聞けたのがよかった。宝島への流れも。一人で聞いてるのがもったいなかった。こういう連載どこかでできないかなー。雑誌編集のパイセンたちに根掘り葉掘り話を聞くやつ
— 九龍ジョー (@wannyan) February 15, 2013
これ、超聞きたいと思いませんか!ということですぐにでも始めたかったのだけど、まあなんか色々あって約半年を経て、まずはトークイベントという形で始めることになりました。
「時代の編み方紡ぎ方 ~カルチャーエディター列伝~」
雑誌が文化をリードし、時代を作っていった。そんな時期がかつてありました。
そんな雑誌の多くは既になかったり、いまや「雑誌不況の時代」と言われています。
しかし、ネットを通じた膨大な情報と向きあう現在こそ、かつて雑誌編集者の持っていたノウハウが活かされる時なのではないでしょうか。
伝説とも言える雑誌編集者の先輩方から当時のエピソードを聞き、今後失われていくかもしれないノウハウの伝承を通じて、編集者やライター、批評家といった人々が、文化に対して果たすことのできる役割をも探っていく。
そんな試みを自身も編集者でありライターでもある九龍ジョーさんが聞き手となって行なっていきたいと思います。
第一回のゲストとして、デトロイト・テクノの伝道師であり90年代の日本におけるクラブミュージックシーンの形成に大きな役割を果たした「ele-king」編集長、野田努さんをお招きしてお届けします。
松岡正剛氏率いる「編集工学研究所」に所属し、自ら雑誌を立ち上げ、今はウェブマガジンの編集長という変遷を辿ってきた野田さんの経験を語っていただくことから何が見えてくるのか、ご期待ください。
[出演者プロフィール]
◆ 聞き手 九龍ジョー
ライター/編集者。いくつかの職種と出版社勤務を経てフリー。『KAMINOGE』、『Quick Japan』、『CDジャーナル』、『音楽と人』、『シアターガイド』、『宝島』、『水道橋博士のメルマ旬報』の各誌で連載中。『キネマ旬報』星取り評担当。他に各種書籍・雑誌・パンフなどに原稿執筆。単行本の編集近刊に、坂口恭平『幻年時代』(幻冬舎)、岡田利規『遡行 変形していくための演劇論』(河出書房新社)、立川志らく『雨ン中の、らくだ』(太田出版)など。
◆ ゲスト 野田努
1963年、静岡市生まれ。1995年に『ele-king』を創刊。2009年の秋に宇川直宏に活を入れられてweb magazineとして復刊させる。著書に『ブラック・マシン・ミュージック』『ジャンク・ファンク・パンク』『ロッカーズ・ノー・クラッカーズ』『もしもパンクがなかったら?』、石野卓球との共著に『テクノボン』、中原昌也『12枚のアルバム』、編著に『クラブ・ミュージックの文化誌』『NO! WAR』『ゼロ年代の音楽――壊れた十年』『ゼロ年代の音楽――ビッチフォーク編』『TECHNO definitive 1963-2013』など。
[日時] 2013年8月29日(木) 開場・19:00 開始・19:30
[会場] Live Wire Biri-Biri酒場 新宿
東京都新宿区新宿5丁目11-23 八千代ビル2F (Googleマップ)
・都営新宿線「新宿3丁目」駅 C6~8出口から徒歩5分
・丸ノ内線・副都心線「新宿3丁目」駅 B2出口から徒歩8分
・JR線「新宿」駅 東口から徒歩12分
[料金] 1500円 (当日券500円up)
ご予約はこちらからお願いします。
※終演後に出演者を交えてのフリーフード&フリードリンクの懇親会を開催します。参加費は2800円です(当日参加は3000円)。懇親会参加者には、入場時にウェルカムの1ドリンクをプレゼント。参加希望の方はオプションの「懇親会」の項目を「参加する」に変更してお申し込みください。参加費も一緒にお支払いただきます。
※懇親会に参加されない方は、当日別途ドリンクチャージ1000円(2ドリンク)をお買い上げください。
※領収書をご希望の方は、オプションの「領収書」の項目を「発行する」に変更してお申し込みください。当日会場で発行いたします。
※ご注文者には整理番号をメールでご連絡します。
お申し込み時に住所をご記入いただきますが、チケットの送付はいたしません。
当日会場受付にて、名前、電話番号、整理番号をお伝えいただければ入場できます。
※満席の場合は、立ち見をお願いいたします。
※お支払い後のキャンセルは一切受け付けませんのでご注意ください。
※銀行振り込み決済の締め切りは8/28(水)午後3時、カード決済の締め切りは当日午前0時です。
投稿者 junne : 15:59 | コメント (0) | トラックバック
2013年08月20日
8/6(Tue)&16(Fri) ミック・ファレン追悼企画2本
■先日もお伝えしたように、8月6日に急遽DOMMUNEでミック・ファレンさんの追悼番組をやらせていただきました。翻訳家の赤川夕起子さんとキャプテントリップの松谷健さんをメインに、ゲストとしてフォトグラファーの久保憲司さんにお越しいただきました。内容的には曲をかけつつ業績の紹介。かけた音源は60年代のDeviants3部作およびソロ作『モナ』から一曲ずつ、それとジャック・ランカスターやウェイン・クレイマーをバックに従えてのポエトリー・リーディングなど。それと来日公演の映像を来日時のエピソードを紹介しつつ。Deviants名義での最新作になってしまった『Dr Crow』収録の「Strawberry Fields Forever」やハイドパークでの往年のライブ(めちゃくちゃかっこいい)をかけることができてよかったなと。
■続けて16日に、ヤングパリジャンのTsuneglam Samさんが下北沢のぷあかうで「ミックファレン・ナイト」というのを開催してくれました。こちらも赤川さん松谷さん、それとテキサコレザーマンの王様が出演。こちらは曲もかけるんだけど、ミック・ファレンという人がどういう存在だったのかをより突っ込んで話していました。ロックのみならずブルース、フォーク、ジャズ、現代音楽等様々なジャンルからの影響をつぎ込んだ表現、というのはむしろ今聴くとすごくわかりやすいというか共感できる、という話には深く頷くものが。あと、ぷあかうのマスターことFifiさんがTeengenerate時代にアメリカでミックさんと対バンしてたというのもびっくり。しかも他に出てたのがシルヴェイン・シルヴェインだって。そのライブ超見たいんですけど。
■ちなみに現在キャプテントリップではミック・ファレン追悼フェアとして、9月末まで旧作をすべて1000円で販売中。60年代3部作は生憎と既に品切れのようですが、どれもそれぞれに面白いと思います。ほんとに今聴くとしっくりくる音楽だと思うので。
アナキストに煙草を (Garageland Jam Books) ミック ファレン 赤川 夕起子 メディア総合研究所 2009-11-05 by G-Tools |
投稿者 junne : 15:05 | コメント (0) | トラックバック
2013年08月19日
8/3(Sat) 大甲子園@神楽坂Explosion
■先日のGalaxy Express 666に続き、大甲子園も珍しくお初な方ばかりのイベントにお呼ばれいたしました。会場の神楽坂エクスプロージョンも、客としては来たことあるけど(そういえばEd Woodsを初めて観たのはここだったな)出るのは初めて。
■リハのあと出番まで異常に時間があったので一度帰宅して昼寝してから再度会場へ(この時点でリラックスしすぎ)。最初の方はちょっと見逃しちゃったのだけど、ニューシェルビーズに間に合ってよかった。
■そして衝撃だったのが東京梁山泊!黙々と演奏するベースがやたら上手い!日本刀の柄にくっつけたマイク(だんだん疲れてくるのがわかるw)をはじめ、セッティングに時間がかかるのも納得のしっかり仕込まれたネタの数々。
■それともう一個、ぬ界村というのも素晴らしい。仮面ライダーV3のコスプレでソリッドなオルタナロック。ギターとライダーの変身ポーズを組み合わせると超かっこいいということがわかりました。
■大甲子園に関して言いますと、自分らの出番の前にお店のマーシャルが死にまして、蚊の鳴くような音で演奏するという事態に……正直非常に残念な感じだったな……。
投稿者 junne : 14:31 | コメント (0) | トラックバック
本日です! Songs in The Bookshelf [本棚の音楽]#1 「文化系のための"日本語"ラップ入門」
■さていよいよ本日になりました音楽書トークイベントの第一回。告知文がじゃっかん語弊がある感じだったので一瞬不穏な気配もあったのですが、その補足も兼ねて再度告知を。
■今回『街のものがたり』に取り上げられているラッパーたちのことを「知性的」と呼んだのは、別に「肉体」とか(もしくは「DQN」とか)と対立するものを意図していたわけではないんですね。そういう意味ではむしろ文系ラップみたいなのはここには取り上げられていないですし。では何かというと、ラップにおける「リアル」っていうのがちょっと変わってきてるのかな、ということなんですよ。
■他にも今回色んな本を新たに読んだり読み返したりしたのですが、やはりラップにおいて常に問題とされるのは「ストリートのリアリティ」ってことなんですね。特にゼロ年代のいわゆるハスラーラップとかに顕著ですけど、ラップにリアリティを持たせるためにドラッグディールに手を染めたりするわけです。でも本当にそこまでしないとリアリティって得られないのかな?と。このあたり、今夜ちょっと突っ込んだ話ができるといいなと思っています。
■あと、ゲストの矢野さんがTwitterで「『街のものがたり』では、日本語ラップとUSの新しい関係が描かれている印象を受けました」と語っているのも興味深いところ。ヒップホップって「アメリカ黒人のもの」っていうのがすごい強くて、かつて日本語ラップには「所詮は猿マネ」みたいな見方がつきまとってたし、そのへんはラッパーたち自身も大いに気にしてた部分だと思うんですね。その辺もぜひ詳しく聞きたいところ。今読んでるイアン・コンドリー『日本のヒップホップ 文化グローバリゼーションの〈現場〉』にけっこうヒントになりそうな話が出てきてるんだけど残念ながら読みきれませんでした……。
日本のヒップホップ―文化グローバリゼーションの〈現場〉 イアン・コンドリー 上野 俊哉 エヌティティ出版 2009-04-10 by G-Tools |
■海外文化を受容する過程でヤンキー的なフィルターがかかるという日本独自の現象もあってその辺もたぶん今日したい話と関わってくるんですけど、うーん、どこまで話せるかしら。↓この本を読み返してたらちょっと関連することが書いてあったんですけども。
音楽が終わって、人生が始まる 磯部 涼 アスペクト 2011-12-23 by G-Tools |
■ということでイベントは本日19時半から新宿5丁目で! お店のロケーションも面白いので遊びに来てください(新宿三丁目の、あの伊勢丹の出口からほんの数分でこんな一角があるのか!と思いますよ。新宿ってほんと奥深いんですよね)。Twitterで@飛ばしていただければ前売にできると思います。
http://boutreview.shop-pro.jp/?pid=62135018
[出演] 巻紗葉、矢野利裕、三田格、大久保潤
[日時] 2013年8月19日(月) 開場・19:00 開始・19:30
[会場] Live Wire Biri-Biri酒場 新宿
東京都新宿区新宿5丁目11-23 八千代ビル2F
・都営新宿線「新宿3丁目」駅 C6~8出口から徒歩5分
・丸ノ内線・副都心線「新宿3丁目」駅 B2出口から徒歩8分
・JR線「新宿」駅 東口から徒歩12分
[料金] 1500円 (当日券500円up)
※終演後に出演者を交えてのフリーフード&フリードリンクの懇親会を開催します。参加費は2800円です(当日参加は3000円)。懇親会参加者には、入場時にウェルカムの1ドリンクをプレゼント。参加希望の方はオプションの「懇親会」の項目を「参加する」に変更してお申し込みください。参加費も一緒にお支払いただきます。
※懇親会に参加されない方は、当日別途ドリンクチャージ1000円(2ドリンク)をお買い上げください。
※領収書をご希望の方は、オプションの「領収書」の項目を「発行する」に変更してお申し込みください。当日会場で発行いたします。
※ご注文者には整理番号をメールでご連絡します。
お申し込み時に住所をご記入いただきますが、チケットの送付はいたしません。
当日会場受付にて、名前、電話番号、整理番号をお伝えいただければ入場できます。
※満席の場合は、立ち見をお願いいたします。
※お支払い後のキャンセルは一切受け付けませんのでご注意ください。
※銀行振り込み決済の締め切りは8/16(金)午後3時、カード決済の締め切りは当日午前0時です。
街のものがたり―新世代ラッパーたちの証言―(ele‐king books) (ele-king books) 巻紗葉 Pヴァイン 2013-06-28 by G-Tools |
投稿者 junne : 12:10 | コメント (0) | トラックバック
2013年08月15日
短期集中連載「編集者が選ぶ本フェア」@ジュンク堂池袋本店 #4
■ということで本日はトークイベントです。せっかくだから選書に入れられなかった本のことも話せるといいなと思い、死ぬほど重い荷物を背負って出社しました。すでに疲れている……。選書NG本以外にも選んだ本の補足になる本などを持ってきていますが、なぜかミニコミの類が大量に。ついでに自分が作ったミニコミまで持ってきちゃいました。どこまで使うかわかんないけど。
ていうか経験上、こういうのは結局ほとんど使わない。Bollocks TVとかも持っていったけどかけなかった音源が山ほどあったりするしねえ。そのわりに肝心なのを忘れたり(苦笑)。ということで、今夜は池袋でお会いしましょう! まあ予約しなくても入れると思います。ぼくは早めに行って散財してるつもりだったのだけど、これ以上荷物増やしたくない気もしてきた……。
■引き続き選書NG本のご紹介。
『フランク・ザッパ自伝』
前回ご紹介した『ローリング・ストーン風雲録』なんかとも関連してくるんですが、60年代のカウンターカルチャーへの興味っていうのはなんだかんだで継続的にあるんです。MC5とか。で、ザッパの自伝を最初に読んだ時はたぶんぼくはザッパの音楽を聴く前だったんじゃないかな。名前は知ってたけど。たしか高橋源一郎の書評で興味を持ったのだと思う。
シモネタを含むおもしろエピソードと、歌詞検閲との戦いをはじめとしたシリアスな政治的姿勢が共存した、今思えばザッパの音楽そのものでもあるような本です。
フランク・ザッパ自伝 フランク・ザッパ ピ-ター・オチオグロッソ 茂木 健 河出書房新社 2004-02-07 by G-Tools |
湯浅学『人情山脈の逆襲』
湯浅学はすごい、というのは今さら言うまでもなく誰でも知っていることだが、すごく主観的かつ独断的なようで実はデータ的な知識もものすごく豊富に持っていて、しかも読ませる文体を持っているという、こんな人はやはりなかなかいないのです。これはたぶんぼくが初めて買った湯浅さんの単著(というかWikipediaによると最初の単著なのかしら。まあ単著自体そんなにたくさんあるわけではないが)。人物論集(ミュージシャンが多いがそればかりでもない)で、一個一個の文章はコンパクトだしそんなに厚い本でもないのだが、やはり読後感は濃厚の一言。とはいえこれも現在は入手困難だと思うので、まずは最近河出から続けて出た『音楽が降りてくる』『音楽を迎えにゆく』をどうぞ。
ラリイ・マキャフリイ『アヴァン・ポップ』
これはまあ卒論資料というかネタ本です(笑)。そもそもアヴァン・ポップという概念自体が当時は新鮮だったし、ロックや映画、アート、「スリップストリーム」と呼ばれる主流文学とジャンル小説の境界線などを一緒に扱う手法も当時は斬新で大いに影響されました。こういう仕事をしたいなあと思ったものです。
投稿者 junne : 14:30 | コメント (0) | トラックバック
8/2(Fri)LOVE展アーティストトーク@森美術館
■現在森美術館で行われている大々的な企画展「LOVE展」というのに、実は義妹(妻の妹)が作品を出しているのです。で、そのトークショーがおこなれるというので行ってきましたよ。そもそも森美術館自体考えてみたら初めて行った(なんかで行ったことあるような気がしてたんだけど、気のせいだったらしい)。
■「フェミニズムを超えて」と題した、LOVE展出展アーティストのTANY(義妹)と近藤智美の対談で、キュレーターの広瀬麻美の司会により二人の過去作品を参照しながら喋るというもの。全出展アーティストの中でもその無名さでは1,2を争う二人だそうだ(笑)。
■TANYさんの出展作品は「昔の男に捧げる」というビデオ作品で、五輪真弓の「恋人よ」をBGMに、元カレの会田誠を自転車で追い回しボコボコにする、というもの。と、書いてしまうと発想はシンプルなんだが見てると妙な可笑しみがある作品。他にも本人の手元にもないような映像作品や彫刻/ジオラマ作品、会田さんの結婚野外パーティでバニーガール姿で長渕を歌ってる写真などレアなものが色々と紹介された。
■近藤智美さんの出展作品はこれ↓
こうしてみるとツルッとした感じでCGみたいだけど、油絵というか油とアクリルの中間みたいな絵の具で描いてるとのこと(油と乾き方とかが違うので苦労したそうです)。もともと十代の頃はパンク好きのマンバで、美大とかに行ったわけでも絵はほぼ独学とのこと。それでこんなの描けちゃうのかーっていうくらい、他の作品も上手いし面白い。個展とかも機会があれば観に行きたいと思いました。
■まあトーク自体はわりとゆるい感じで終了。この日は展示も22時まで見られるということだったので、ひと通り拝見。シャガールありやくしまるえつこあり草間彌生ありオノヨーコあり、かと思えば全然知らない人(まあぼくがアートに詳しくないだけだと思いますが)もあり。かなりの作品数で内容も相当雑多なので非常に楽しめました。もっとゆっくり見てもよかったな。
■六本木ヒルズの展望台も初めて入ったんだけど、この夜景はたしかにすげえな。そして青く染まった東京タワー(あ、蝋人形館行かなきゃ)。
投稿者 junne : 14:04 | コメント (0) | トラックバック
2013年08月13日
7/30(Tue) Kawabe Taigen (Bo Ningen) meets Kawabata Makoto (Acid Mothers Temple)
■千駄ヶ谷のdictionary倶楽部で急遽行われた豪華ライブ。こじんまりとしつつオシャレな会場で、以前は別なお店(食堂)だったはずだが、ほぼ居抜きで使ってる感じかな。
■まずはBO NINGENのタイゲンのソロ。ベースにループをかませた即興演奏にヴォイスというか歌を乗せていく感じ。
■続く河端一ソロは十手等を使ったドローンありトラッド風のループに乗せたヴォイスありでギター一本ながら多彩な展開。
■最後に二人のデュオ。これまたけっこう歌入りな感じで、思った以上に相性がいいんじゃなかろうか。また見たいわ。つかメインライナーも見たいんですが……。
投稿者 junne : 15:07 | コメント (0) | トラックバック
短期集中連載「編集者が選ぶ本フェア」@ジュンク堂池袋本店 #3
■先週末、ついに「編集者が選ぶ本フェア」@ジュンク堂書店池袋本店、スタートいたしました!ぼくはまだ行けてないのですが、須川才蔵さんがTwitterで写真をあげてくださっていたのでご紹介。
ジュンク堂書店池袋店の「編集者が選ぶ本フェア・いま・何を読むべき時代にきているのか―」、デジカメ不調につき、企画の松岡さんに撮っていただいた写真がこちらです! pic.twitter.com/Cy8MWPGcur
— 須川才蔵 (@Niwanionegai) August 11, 2013
さらにこちら! ブレてるくらいガマンしろ! pic.twitter.com/8v0JH1ShEH
— 須川才蔵 (@Niwanionegai) August 11, 2013
■また、8/15のイベントについても、一時は「開催が危ぶまれ」ておりましたが、その後着実に予約もいただきまして無事決行されることになりました! まだまだ予約は受け付けておりますのでどしどしご来場ください。
「編集者が選ぶ本フェア・いま・何を読むべき時代にきているのか―」開催記念『編集者にとって、本とは』」
鈴木茂(アルテスパブリッシング・代表)/大久保潤(メディア総合研究所・編集)/門松宏明(commmons: scholaシリーズ・編集)
開催日時:2013年08月15日(木)19:30 ~
ジュンク堂書店池袋本店
TEL 03-5956-6111
東京都豊島区南池袋2-15-5
■さて、前回に引き続き「選べなかった本」のご紹介を。
Michael Azerrad『Our Band Could Be Your Life』
これは流通はしてるはずなのだけど、洋書はNGということで諦めたもの。
今回の選書にあたっては、単に「好きな本」を選んだというわけではなくて自分なりに幾つか基準を設けています。「これは俺が出したかったなー!」と思った本とか、過去に影響を受けた本とか。で、そんな基準のひとつが「自分の作った本と併せて読んでほしい本」。
これは簡単に言っちゃうとUSインディーズ史の本なんですが、ブラック・フラッグを皮切りにいくつかのバンドのバイオグラフィーを連ねていくことで、結果としてUSインディーズの変遷を辿ることができるという内容になっているという巧みな構成にも感心しました。これは是非、『アメリカン・ハードコア』と併せて読んでほしい一冊です。
Our Band Could Be Your Life Michael Azerrad Little, Brown and Company 2002-07-02 by G-Tools |
アメリカン・ハードコア (Garageland Jam Books)
ロバート ドレイパー『ローリング・ストーン風雲録』(早川書房)
先日急逝したミック・ファレンの『アナキストに煙草を』について、ぼくはちょくちょくイギリス版『ローリング・ストーン風雲録』みたいな読み方もできる、と言っています。アメリカのロック・ジャーナリズムを代表する「ローリング・ストーン」草創期の物語はやっぱり盛り上がるっていうもの。音楽雑誌からスタートして、ハンター・S・トンプソンをはじめとするニュージャーナリズムの書き手が集い、時代を作っていく。ミック・ファレンが在籍した「IT」や「NME」もまた独自のやり方でカウンターカルチャーを支えてきたわけですし。
著者は編集長ヤン・ウェンナーが同誌をぐっとビジネス寄り(要は広告重視)の方向に舵を切ったことに批判的で、まあ心情的にはぼくもそれはわかるんだけど、巻末の解説で渋谷陽一がそこを擁護しているあたりも興味深いところではあります。
ローリング・ストーン風雲録―アメリカ最高のロック・マガジンと若者文化の軌跡 ロバート ドレイパー Robert Draper 早川書房 1994-09 by G-Tools |
アナキストに煙草を (Garageland Jam Books)
投稿者 junne : 14:29 | コメント (0) | トラックバック
2013年08月09日
7/29(Mon)Grateful Gate vol.13@UFOクラブ
■Galaxy Express 666の3回目のライブは東高円寺UFOクラブにて、同店でPAおよびブッキングをしている道下慎介さんの企画で呼んでいただきました。我々の演奏についてはトリでブッキングしていただいたにもかかわらず結論からいうとやはりリハってやったほうがいいね、という感じだったけども(深謝)対バンは全部おもしろかったですよ!個人的にエポックメイキングだったのはドーランの導入。調子に乗って塗りすぎたかも……
■トップバッターの東洋の魔女はギターとドラムのデュオ(ベース募集中だそう)。サイケかなーと思ってたんだけどむしろブラック・サバス的なヘヴィ・ロックで実にかっこよかった。
■続く水彩は楽曲もパフォーマンスもかなり練られてる感じで実に面白い!
■んで京都のyoji&his ghost bandは背後に(ゴーストバンドだけに・笑)鐘とかのメンバーを一人従えてのエレキ弾き語り。シュガーフィールズあたりを思わせるギターポップでこれ滅茶苦茶好きな感じなんですけど!
■トリ前の底なしのバケツのようにざらざらがやってる間はほとんど楽屋で準備してたので(ドーラン塗ったりとか)あんまり見れませんで残念。
■そんなGalaxy Express 666の次回ライブは8/25! これは注目ですよ!
2013.8.25 (sun) @ 落合 SOUP
http://ochiaisoup.tumblr.com/
open 19:00/ start 19:30
entrance 2,000yen
◆ GALAX (MANDOG+東洋之 from Acid Mothers Temple+Hiroshi Hasegawa aka ASTRO)
◆ Kito-mizukumi rouber (from あぶらだこ、長谷川静男)
◆ スズキジュンゾ+村田学
◆ Galaxy Express 666
lighting: liquidbiupil
投稿者 junne : 17:50 | コメント (0) | トラックバック
2013年08月08日
音楽書イベント始めます/Songs in The Bookshelf [本棚の音楽]#1「文化系のための“日本語”ラップ入門」
■ジュンク堂の松岡さんからもビジュアル主体のものよりテキスト主体の「批評」的な音楽書・カルチャー書が最近は売れているという話があったんですが(それが今回のフェアのきっかけになっている)、実はぼくもここのところ音楽書の新刊が熱いなという印象がありまして。ということで、勝手に音楽書を応援するイベントを始めようと思い至りました。
■で、思い立ったが吉日、新宿5丁目のビリビリ酒場さん(書評家の杉江松恋さんがすごく頻繁にイベントをやっています)にご相談して第一弾を8/19に開催するはこびとなりました!
Live Wire 13.8.19(月) Songs in The Bookshelf [本棚の音楽]#1「文化系のための“日本語”ラップ入門」
『街のものがたり ―新世代ラッパーたちの証言―』をめぐって
[出演] 巻紗葉、矢野利裕、三田格、大久保潤
[日時] 2013年8月19日(月) 開場・19:00 開始・19:30
[会場] Live Wire Biri-Biri酒場 新宿
[料金] 1500円 (当日券500円up)
※終演後に出演者を交えてのフリーフード&フリードリンクの懇親会を開催します。参加費は2800円です(当日参加は3000円)。懇親会参加者には、入場時にウェルカムの1ドリンクをプレゼント。参加希望の方はオプションの「懇親会」の項目を「参加する」に変更してお申し込みください。参加費も一緒にお支払いただきます。
※懇親会に参加されない方は、当日別途ドリンクチャージ1000円(2ドリンク)をお買い上げください。
※領収書をご希望の方は、オプションの「領収書」の項目を「発行する」に変更してお申し込みください。当日会場で発行いたします。
※ご注文者には整理番号をメールでご連絡します。
お申し込み時に住所をご記入いただきますが、チケットの送付はいたしません。
当日会場受付にて、名前、電話番号、整理番号をお伝えいただければ入場できます。
※満席の場合は、立ち見をお願いいたします。
※お支払い後のキャンセルは一切受け付けませんのでご注意ください。
※銀行振り込み決済の締め切りは8/17(金)午後3時、カード決済の締め切りは当日午前0時です。
■ご予約はこちらから!今回取り上げるのはエレキングブックスの『街のものがたり』。Simi Lab勢や田我流等々の10年代以降に注目を集めているラッパーたち+ライムスター勢に取材したものです。お店のほうの告知文にも書きましたが、日本語ラップってDQNでチェケラッチョなイメージが強く、なかなかいわゆる文化系の音楽ファンからすると聴く気にならないものなんじゃないかと思うんですよ。で、この本で取り上げられているのは「従来のシーンにとらわれない」一方で、たとえばmoe & ghostとかみたいな文系ラップとも違ってあくまでヒップホップらしさへのこだわりもある、という人たちだと思います。その辺はライムスター勢が混じってることからもわかるかな。
街のものがたり―新世代ラッパーたちの証言―(ele‐king books) (ele-king books) 巻紗葉 Pヴァイン 2013-06-28 by G-Tools |
■この本の著者は、この読み方すらよくわからない名前からもわかるように覆面ライターです。本業との兼ね合い的なことなんでしょうね。とはいえわざわざ一冊の本をこうして作ったわけですから、こうしたラッパーたちの言葉を通じて著者自身も伝えたいことがあると思うわけですよ。なぜこの人たちを取り上げたのか、そして並べ方にもたぶん意図はあるでしょう。せっかくだからオススメの曲なんかも聞きながらやりたいところです。ぼくもそんなに今の日本語ラップに詳しいわけでもないですから、この本をきっかけに良い感じで入門できればと思っています。
■で、最近出たヒップホップ関係の本としてはこの辺の本も取り上げると思います。このあたりはゲストにヒップホップに造形の深い矢野利裕さん(大谷能生さん速水健朗さんとの共著『ジャニ研!』でおなじみ)をお呼びしているのでしっかり紹介できるかと。
ヒップホップの詩人たち
二木信評論集 ~しくじるなよルーディ~ (ele‐king books)
ヒップホップ!: 黒い断層と21世紀
■ゲストとしてはもうお一方、三田格さんをお招きしています。三田さんというとまあテクノとかの印象ですよね。クラブミュージックと一口に言ってもヒップホップとテクノってかなりシーンもノリも違うということもあり、三田さんからはまた違った視点からのコメントが得られるのではないかと思っています。
■あと、クレジットはしてませんが本書の編集をしたエレキングの橋元遊歩さんにもご来場いただきます。たぶんなんかのタイミングで壇上に引っ張りあげると思いますので(笑)橋元ファンのチルウェイヴァーなみなさんもお見逃しなく! お店の料理も美味しいのでよかったら打ち上げも込みで予約してくるといいと思います! 新宿5丁目で乾杯だ!(全部の告知が最後は飲み会のお誘いになってますが……)
投稿者 junne : 19:12 | コメント (0) | トラックバック
短期集中連載「編集者が選ぶ本フェア」@ジュンク堂池袋本店 #2
■昨日とりあえずおしらせ第一弾をブログに載せた直後に池袋に行ってトークの打ち合わせをして参りました。お盆まっただ中に、基本的には無名の編集者3名が集まってトークをしますという挑戦的な企画であるということもありまして、実は予約がいまひとつ伸びてないとのこと(苦笑)。中止の可能性も示唆されたので、とりあえずご予定いただいてる方は予約してもらえると嬉しいです!
「編集者が選ぶ本フェア・いま・何を読むべき時代にきているのか―」開催記念『編集者にとって、本とは』」
鈴木茂(アルテスパブリッシング・代表)/大久保潤(メディア総合研究所・編集)/門松宏明(commmons: scholaシリーズ・編集)
開催日時:2013年08月15日(木)19:30 ~
ジュンク堂書店池袋本店
TEL 03-5956-6111
東京都豊島区南池袋2-15-5
■で、「本を読んだから編集者になるのだ」とかぶちあげましたが、昨日の打ち合わせでは最近いかに本が読めないかという話で盛り上がった体たらくであります。色んな意味で開催が危ぶまれています。とはいえ選書の全貌を見せていただいたんですが本当に被りが一冊もないの(ぼくが選びかけてやめたやつを他の方が選んでる、というのはありましたが)。このリストをネタに話すだけでも面白いものになるんじゃないかという気がしてきました。
■あと、おそらく「選びたかったけど流通その他の理由で選べなかったもの」についてもお話するかと思います。ということでぼくが今回選べなかった本をとりあえず2点ほどご紹介。
『ユリイカ1997年1月号 特集=ジョン・ゾーン』
90年代のユリイカの、特に音楽関係の特集には本当に影響を受けました。本当は93年4月号のロック特集でまずガツンと来たんですけどそこまで古いと青土社のサイトのバックナンバーリストにも記載がなく。これはギリギリ載ってたので在庫があるのかなと思ってリストに入れてみたのだけど、よく見たらこれも品切れだったのでした。まあそりゃそうだよな。
あくまで当時のぼくのリサーチ力の問題なのだけど、この時期まで読書好きの自分とロック好きの自分にはちょっとした溝があったのね。本好きの自分から見て面白いと思える音楽雑誌というのがない、読み応えのある音楽書がない。音楽雑誌といえばインタビュー記事にディスクレビュー。音楽書といえばミュージシャンの伝記かディスクガイドとかヒストリー本。そんな中でこの時期の「ユリイカ」には音楽についての文章が持つ可能性というものについて蒙を啓いてもらったと思います。
実はこの頃の「ユリイカ」編集長は今回の選書フェアにも参加してる方なのですが、そのあたりはフェア会場で確認を!
ところで次号の「ユリイカ」は「クマ」特集ですよ。それはそれで「予想の斜め上」というのはこういうのを言うのかと驚愕しました。サメ特集だったらまだ色々書き手は思い当たるんだけど。
「EL ZINE vol.13」(十三舎)
「Bollocks」というパンク雑誌の版元としていくつか意識している雑誌はあるのですが、特にこの「EL ZINE」はおそらく現在日本でもっとも濃いパンク雑誌だと思います(「Bollocks」はあくまでパンクの王道を行くことを志しているので競合はしてないですが)。作っているのは「DOLL」の編集をやっていた方で、最後のころの「DOLL」の一番渋い部分を継承してるというとわかる人にはわかるんじゃないかと。
vol.13が目下の最新号で、巻頭にスウェーデンはUmeoシーンの大特集。ほかにギリシャのパンクシーンレポートなど大充実。これはたぶんまだ在庫はあるんですが、通常の書店流通に乗っていないものなのであえなくNGとなった次第です。
■ということでまた長々と書き連ねて参りましたがNG本紹介はまだまだ続きます。今日の更新で言いたかったことは「8/15のトークイベントの予約をしてください!」に尽きます。行けたら行きますっていう人が多いそうですが(まあ容易に想像はできますよね)、そう思ったらとりあえず予約! 電話が大嫌いというぼくみたいな人は、とりあえずぼくに連絡くれればお店のほうに伝えておくこともたぶんできます。お盆まっただ中に池袋で乾杯!
投稿者 junne : 17:10 | コメント (0) | トラックバック
7/27(Sat) Miss Donut今夜はひとり会@円盤
■クララサーカスのメンバーが集まってDVDを上映しトークをするというのでこれは行くしかない!と別館にもお知らせを書いたりしたわけだが、その後すぐに出演者の都合が合わなくなって中止に。その結果、元クララサーカスで現アメリコのゆみこさんのソロ名義、Miss Donutのワンマンショーとなった次第。
■ゆっくりおしゃべりしながら、カヴァー曲や自作曲を演奏していくというスタイル。いわゆるベシャリの達者なタイプというのはないんだけど不思議とトークには安定感がある。けっこういろいろいい話をしてたんだけど「こういう話はインターネットには書きません」と言ってたのでぼくも書きません。
■あ、でも一個だけ書いとく。今回アメリコのレコードを出した際に、色んなレコード屋さんに自ら置いてもらいに回ったそうなのだけど、どこのお店もCDより全然歓迎されるとのこと。やっぱりレコード屋さんは”レコード”が好きなんですね、という話。やはり我々もアナログ作りたいなーと改めて思いました。たぶん大甲子園で7インチ作ると思います。
■いつものMiss Donutと同様にオールディーズやアメリコの曲を演奏していたのだけど、カバー曲でお友達の曲と紹介してやってた初期の少年ナイフみたいなちょっとストレンジな曲が面白かったな。
■アメリコ新作の取扱店はこちら。
投稿者 junne : 15:09 | コメント (0) | トラックバック
2013年08月07日
「編集者が選ぶ本フェア・いま・何を読むべき時代にきているのか―」&開催記念イベント『編集者にとって、本とは』」
■ジュンク堂書店池袋店芸術書担当の松岡さんといえばかつて新宿店在籍時代に弊社刊『小説家の饒舌』あとがきにて「天使」と呼ばれたことでもおなじみですが、そんな松岡さんからお誘いいただいてフェアに参加することになりました! ていうかジュンク堂新宿店のことを思い出すたびにビックロへの憤りが再燃しますよね。あとビックロに行くたびに「ああ、ここにはもうジュンク堂はないんだなあと悲しくなって何も買わずに通過したりしますよね。個人的にはビックロは新宿三丁目駅からディスクユニオンに行く際のショートカットとしてのみ利用しています。
■そんな後ろ向きな話はさておきまして、フェアですよ。批評色の強い音楽雑誌が最近元気なので、そういった仕事をしている編集者の選んだ本を集めてフェアをやろう、というもの。池袋店9階の一番でかい平台を使って大々的に開催されます。なんと総勢13名の編集者が選書に参加。以下、松岡さんからいただいた企画概要。
写真が多めの音楽雑誌や美術画集を買う層が高齢化し、若い人が本を買わなくなって久しいと言われますが、そんな現在、批評が多めの音楽や写真、カルチャー雑誌、もしくは書籍がここ数年力をつけているように見受けられます。そのような雑誌、書籍を購入しているのはどのような層がどのような目的で?また、雑誌や書籍を編集している方々は近年、どのような本に魅かれ、それをもとに雑誌や書籍をつくられているのか?複数の編集者に魅力的な書籍についてたずねる事は、雑誌と書籍をつなぐ試みでもあり、また、読者と作り手をつなぐ試みともなります。
■具体的には影響を受けた本や編集の参考にした本、今作ってるものに必要になってる本などを3〜10冊ほど挙げてくださいとのこと。色々考えてたところ、同じくこのフェアに参加しているscholaの門松さんが先行してリストを早々に提出したというのをFacebookで発見。現在流通しているかどうか微妙な本と、確実に流通しているであろう本を各10冊選んで送ったら案の定というか「微妙な本」は全滅、流通している本10冊が採用となったと。
■なるほどなーと思ってぼくも真似して「流通してそうな本」と「微妙そうな本」をピックアップしてみました。絶版以外にZineや洋書も不可ということもあって結局9冊が採用。このへんの流れ、南人かのフェア参加者とFBで進捗情報交換みたいなことになってて妙に楽しかったです(笑)。
■最終的に選んだものは8月10日くらいから始まるフェアで確認していただくとして(リストに入れてたけどNGだったものもポップに書いてくれるそうです)、このフェアに絡んでトークイベントが開催されることになったのでそちらもご案内しておきますね。
「編集者が選ぶ本フェア・いま・何を読むべき時代にきているのか―」開催記念『編集者にとって、本とは』」
ジュンク堂書店 池袋本店
開催日時:2013年08月15日(木)19:30 ~
鈴木茂(アルテスパブリッシング・代表)
大久保潤(メディア総合研究所・編集)
門松宏明(commmons: scholaシリーズ・編集)
★入場料はドリンク付きで1000円です。当日、会場の4F喫茶受付でお支払いくださいませ。
※トークは特には整理券、ご予約のお控え等をお渡ししておりません。
※ご予約をキャンセルされる場合、ご連絡をお願い致します。(電話:03-5956-6111)
※イベントに関するお問い合わせ、ご予約は下記へお願いいたします。
ジュンク堂書店池袋本店
TEL 03-5956-6111
東京都豊島区南池袋2-15-5
詳細はイベント紹介ページを御覧ください。紹介文もちょっとすごいので必見だ!
■「編集者にとって、本とは」というすごいテーマをいただいております。かつて後藤明生は人はなぜ小説を書くのか、それは小説を読んだからだと喝破したわけですが、その伝でいうならば人が編集者になるのは本を読んだからでしょう(実は意外とそうでもないこともある、というのは知ってて言ってますからね)。それぞれが選んだ本をネタに、読んだ本がどのように新たな本を生むのかみたいな話になるんじゃないでしょうか。
■会場にはこの3名以外にも選書に加わった編集者が来場する(といいなー)と思います。終了後はささやかな打ち上げ兼交流会みたいなものもやりたいと思っているので、その筋の人は名刺を持って池袋に集合!
■なお、短期集中連載として、リストには入れたけどフェアには採用されなかった本をこのブログで紹介していこうと思います(これも
小説家の饒舌 佐々木 敦 メディア総合研究所 2011-07-23 by G-Tools |
投稿者 junne : 17:42 | コメント (0) | トラックバック
7/20(Sat) Cafe Flying Teapot
■ここんとこ告知関係の更新ばっかで行ったライブのご報告とかが遅れておりました。
■Galaxy Express 666メンバーのろーこさん企画。エレクトロニクス系ノイズのシリーズなんだと思いますが、ひとくちにそう言っても多様なスタイルが聞けて面白い。のだが開演時間を勘違いしていて最初の出演者は見ることができなかった。なんでも大阪でオシレーターとかを自作している人たちで、ろーこさんも含めてその機材を愛用している人が最近は増えてるとのこと。会場でのテスト演奏&販売も行われておりました。
■で、ぼくが行った時にはちょうど野本直輝ソロがスタンバってたところ。パッチ式アナログシンセソロで、久々に聞いたらえらい凶暴な感じで大変にかっこよかったです。
ちなみに9月にはぼくと野本くんとキリヒトの早川さんというトリオでアウトブレイクの朝の部に出演するよ!なんかこう反復系ロックみたいなのをやろうと思っています。
■続くは米本実ソロ。白衣を着用し、ミキサーで音量を調整しながらのトークでスタート。シンセ漫談か(笑)と思ったが演奏が始まるともろにジャーマンプログレな感じで夢心地。
■最後はHiroshi Hasegawa & Manuel Knapp。なんか最近マヌエルは見るたびに酔っ払ってる印象なのだが今回はそこまででもなく(笑)安定の演奏。そういえばマヌエルはしばらく帰国してしまうそうで寂しいですな。
投稿者 junne : 16:00 | コメント (0) | トラックバック
2013年08月05日
ミック・ファレン追悼番組@DOMMUNE
先日ミック・ファレンさんの急死についてこのブログでもお伝えしましたが、ご自身もファレンさんとデヴィアンツの大ファンである宇川さんのご厚意で、DOMMUNEにて追悼番組をやらせていただくことになりました。
ゲストとして、おそらく世界でもっともファレンさんの音源をリリースしているレーベルであるキャプテン・トリップの松谷健さん、そして『アナキストに煙草を』の翻訳者であり日本人としては生前のファレンさんともっとも親しかったと思われる赤川夕起子さんにご出演いただきます。貴重な映像や写真も多数お見せできると思います。
多くの方にファレンさんの業績と人となりに触れてもらう機会となればとおもいますので、是非ご観覧ください。
2013 DOMMUNE<08/06(火)>
■19:00-21:00 MICK FARREN(THE DEVIANTS)追悼番組!「アナキストに献花を」
~ブリティッシュ・アンダーグラウンド・サイケ・シーンの始祖
出演:松谷健(CAPTAIN TRIP RECORDS)、赤川夕起子(翻訳家)他
観覧ご希望のかたはこちらからご予約ください